hrad(ハルト)少佐 young otaku

約十か月ぶりの失踪を経て復活した、若きオタク

お題「私の好きなコメディ映画」「帰ってきたヒトラー」がおすすめ

お題「私の好きなコメディ映画」

このお題に2016年公開の映画「帰ってきたヒトラー」を紹介します。

youtu.be

本作はティムール・ヴェルメシュが2012年に発表した風刺小説の映画化作品である。

歴史上の絶対の悪、「アドルフ・ヒトラー」が現代に甦るというセンシティブなテーマを扱ったこの作品は、ドイツで240万部を売り上げるベストセラーとなった、ちょいと危険な衝撃コメディである。

キャッチコピーは、「笑うな、危険」

 

あらすじ

1945年に自殺したヒトラーが、自殺した記憶を失った状態で目を覚ました。彼が目を覚ましたのはベルリンの市街地。なぜ自分がこんなところにいるのか、いったい何をしていたのかわからないまま、ヒトラーは戦争指導に戻るため「総統地下壕」へと戻ろうとする。『そうだ。今は戦争中だ。ソ連軍がベルリンを攻撃しているのだ。』とブツブツ考えながら歩く。

しかし何かがおかしい。『街の人々は私に見向きもしない。ドイツ第三帝国の総統であるこの私が。ここは確かにベルリンのはずだ。ベルリンは今敵の攻撃に晒されているというのに、この人々の落ち着きはなんだ。戦争はどうなったんだ。敵が来た時に何も残っていないよう全て破壊しろと命令したはずだ!ゲーリングはいったい何をしているんだ!ユダヤ人は一体何人残ってやがるんだ!うーん、けしからん!』

司令部に向かいたいヒトラー。しかし街の人間に道を尋ねても邪険に扱われる。私は総統だというのに。ヒトラーは一軒のキオスク(新聞屋)にたどり着く。新聞の日付を確認するとヒトラーは仰天した。そこには2014年と書いてあったのだ。ヒトラーは衝撃のあまり気を失った。

 

気が付くとキオスクの主人に介抱されていた。そこで主人はこんな感じのことを言う。

『あんた凄いなそのモノマネ!本物のヒトラーじゃないか!今なんかの撮影でもしてんの?』

主人はこのヒトラーを、ヒトラーのモノマネをしている駆け出しの芸人と勘違いしたのだ。勘違いしても仕方がないがこのヒトラー、本物である。

主人曰く、テレビ局に知り合いがいるから紹介してくれるそうだ。この主人の紹介でヒトラーはテレビ局に勤める(クビになった)青年・ザヴァツキと出会い、彼を通じてテレビの世界に踏み込む。

そして!勘違いが勘違いを生み、本物のヒトラーヒトラーのモノマネ芸人としてデビューすることになるのだ!

コメディ番組に出演したヒトラーは、ヒトラーというセンシティブなテーマの芸人として警戒されるが本物ならではの演説の力によって観客の歓声を浴びる!

テレビ、インターネット、YouTubeなど、あの当時なかったものを駆使して、再びドイツ国民の心を鷲掴みに!

ヒトラーと一般人の会話の間に発生する壮大な勘違いが、次から次へと大きな波乱を呼んでいく!

 

『総統閣下!YouTubeで100万再生です!』みたいな普通じゃ絶対聞かないセリフが飛び交うのも、「帰ってきたヒトラー」の面白みの一つです!

 

このヒトラー役の俳優  オリヴァー・マスッチ氏、かなり似てます。どこぞのネタ総統のようにはならなそうです。チクショウメェ‼

 

私は小説も読みました。ヒトラーについてある程度知っている人だけでなく、そこらの分野に詳しくない人でも、映画ならコメディとして楽しめること間違いなしです。

その危険な笑いでドイツに波乱をもたらした問題作※出版側が自虐で問題作と言っています。とくとご覧あれ。

ハイルヒトラー!✋

シン・仮面ライダー  Amazonプライムで配信開始

明日、7月21日からアマゾンプライムにて「シン・仮面ライダー」が配信されます。

アマプラでの配信ということで、より多くの方にこの映画を観てもらうことができると思ったので、本作に関する記事を出しておきます。

www.amazon.co.jp

 

シン仮面ライダーはPG12指定の作品で、一般の人々が創造する「カッコいいライダー」とは少し違います。

もちろんアクションシーンや改造人間のビジュアルなど、カッコいい要素もたくさんあります。

しかし、敵を倒して「やったぞ!」ヒーローらしいことにはなりません。

それには、本作で描かれる主人公「本郷猛の人物像」と「ショッカーの目的」が関わってきます。

本郷猛人物像 原作・シン比較

原作での本郷のイメージは、明るくて強い頭脳明晰スポーツ万能の好青年。その高スペックさ故に、ショッカーに目を付けられ、改造人間にされてしまう。

ショッカーと戦う理由は、これ以上ショッカーの犠牲者を増やさないため。人間の自由の為に戦う。己の力と理解者のいない戦いに苦悩しながらも、孤独に戦い続けていた。

 

シンでの本郷は、頭脳明晰だが極度のコミュ障。それが原因で現在無職。優しすぎる性格が故に相手がどんな奴でも助けたくなる。いわゆる良いやつ。

ショッカーと戦い倒した敵に対して、静かに黙とうを捧げる姿が印象的。

自らの強い力に苦悩し、戦い続ける。戦う理由は人間が人間であるために、とにかく人のため。

 

ショッカー 原作・シン比較

原作では、ショッカーは世界中に網を張り、あらゆる人間を改造人間に作り替える。その改造人間を意のままに操り世界征服を企む組織。

原作でのショッカーは世界中に支部があり、世界のありとあらゆる人間を改造している。その日本侵略の戦力として改造されたのが本郷であり、彼をバッタの能力を備えた改造人間へと作り替えた。これが仮面ライダー誕生の経緯である。

 

シンでは、ショッカーは人間の幸福を探求する博愛の組織となっている。ある日本の大富豪が立ち上げた組織であり、日本のみで活動している人間を幸福へと導くのが目的だが、その方法は皆を幸福にする「最大多数の幸福」ではなく深い絶望からの救済」としている。深い絶望のどん底に陥った人間をオーグメントにすることで彼らに力を与え、彼らの幸福を実現させるために行動させます。

その幸福がたとえ人間を殺すことであっても、それが彼らの幸福であるので、その理念の完遂の為に力を与え続ける。

 

ショッカーによる本郷人物像への影響

シンでのショッカーの目的が、人間の幸福の実現であること。本郷が改造されたのもそこに理由があります。本郷はかつて警察官だった父親を通り魔に殺されています。父は拳銃という強い力があったにも関わらず、優しさゆえに人質と犯人を助けることを優先し、命を落としました。本郷は父の死を受けて、「深い絶望」を受け「強い力」を望むようになりました。その力を与えるために、ショッカーは本郷を改造しました。

前述した本郷が敵に対して黙とうを捧げる理由。それは「彼らも自分と同じ、深い絶望と悲しみを背負った人間だったから」です。

シンでの本郷の人物像は、多くの人が思うヒーローとしての仮面ライダーのイメージとはずれているはずです。そして、ライダーと怪人たちの戦いぶりもテレビで子供たちが見るライダーとは少し違う。「殺し合い」を思わせる戦い方。

戦いに関して詳しいことは別の記事で解説しておりますので、そちらをどうぞ。

シン・仮面ライダー アクション賛否 - 山海_大尉 otaku (hatenablog.com)

 

シン・仮面ライダーは原作、とくに漫画版に対して忠実に作られている作品です。上記の記事にて、どのように本作を観るべきかなどを解説しておりますので、これから見る方、一度見た方もどうぞ読んでみてください。

 

今日の記事は、眠気がとれないまま衝動的に書いた記事ですので、文章もめちゃくちゃですし、記事の目的もよくわかりません。まあブログってそういうもんですよね。

 

10年ぶりに見た 「仮面ライダー対ショッカー」

十年前に観た1972年公開の映画「仮面ライダー対ショッカー」を観ました。

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本作は1972年に、東映漫画祭りの一遍として公開された中編映画です。上映時間は32分。

テレビ版「仮面ライダー」の爆発的ヒットと「変身ブーム」を受け、テレビ版と同じキャスト・スタッフで撮影されたようです。本作公開時はテレビ版が絶賛放送中だったため、同時系列での撮影となったそう。

本作での注目すべき点は主に2つ

1つは、仮面ライダー1号役として藤岡弘さんが完全復帰し、「1号の変身ポーズ」の初披露となったこと。これはかなり有名な話ですが、藤岡さんはテレビ版第10話の撮影中、バイクシーンで大事故にあい、撮影続行と不可能となっていました。これが第14話から登場する「仮面ライダー二号」及び「変身ポーズ」誕生の経緯となった訳ですが、藤岡さんが「仮面ライダー一号」として復帰するのは第53話からと、実に39話分の期間が空いてしまいます。

※第13話まで出演自体はしていたものの、過去の映像を流用して繫ぎの出演であり、直接演技はしていない。

しかし本作はテレビ版第46話と並行して撮影されたため、本編での「新1号」が登場する前に「初変身ポーズ」が披露されている貴重な作品だ。さらに本作における1号のビジュアルは、【明るい緑のマスクボディに2本の白いライン】が入った「新1号」ではない。【初期のマスクにあり合わせの黒いカラーで塗装したことで誕生した、全体的に黒いビジュアル】の「桜島1号」と呼ばれる姿で登場した。新1号以外での変身ポーズは、私の知っている限りでは見たことがない。

本作における「変身ポーズ初披露」は、藤岡弘演じる「本郷猛」が帰ってくるということ、2号ライダー一文字隼人との再交代の予兆であるのだ!

 

注目すべき点2つ目は、ショッカー戦闘員の姿が、誰もがよく知るあの黒づくめで髑髏のようなビジュアルになったこと。これは一つ目に比べたら大層な事ではないが、一応記しておこう。

 

あらすじ

地球物理学を研究する大道寺博士の研究所が、「死神博士」率いるショッカーに襲撃された。ショッカーは大道寺博士の研究成果を奪い、その技術を使って地球の基軸を変え、日本列島を沈めようと計画していた。しかし奪われた研究データには、最も肝心な部分である「GX の方程式」が載っていなかった。大道寺博士はこのような事態に備えてあらかじめ別の場所に隠していた。

ショッカーは方程式の在りかを聞き出すため、博士の部下である阿野を改造人間「ハエ男」に改造し、博士に接触。『方程式は娘の珠美に預けてある』という情報を聞き出したショッカーは博士を始末しようとする。

そこに、FBI捜査官「滝和也」と、「一文字隼人」が駆けつける。一文字はハエ男と戦い、そこに改造人間「サボテグロン」に「モグラウン」が現れるが、一文字は「仮面ライダー2号」へと変身。ライダーキックによって三体の改造人間を撃破した。

 

その間、『娘の珠美に方程式を預けた』ことを知ったショッカーは別動隊を送り込み、改造人間「ドクガンダ―」「アリガバリ」が大道寺邸を襲撃。娘の珠美を連れ去った。車に戻ったドクガンダー達。しかし配下の戦闘員が気を失っていた。そこに本郷猛が現れる。珠美を取り返すため、本郷は「仮面ライダー」に変身。珠美を庇いながら二体の怪人と懸命に戦い、「アリガバリ」を撃破。しかし本郷の背後から新しい改造人間「ザンジオー」が現れる。ザンジオーの奇怪な能力によって不利に立たされるが、そこに仮面ライダー2号が駆けつける。ダブルライダーの共闘によりドクガンダーを撃退するが、すんでのところで珠美を奪われてしまった。

ショッカーは珠美の無事を保証する代わりに、大道寺博士と珠美を交換する条件を提示。ダブルライダーをショッカーの大軍団が待ち受ける…。

 

本作で見ものなのは、ショッカー大軍団とダブルライダーの戦い。

かなりの数の改造人間が登場し、ダブルライダーに襲い掛かる。かつて登場した改造人間が再び戦う姿を見られるのもかなり良きだと個人的には思う。

さらにはテレビ版でまだ出ていない、これから登場予定の怪人まで登場する。メイン怪人の「ザンジオー」やその他「ギルカラス」など、「新1号、新2号」になってから登場する怪人が旧1号2号と戦う光景はかなりレアだ。

 

これは思う人もいくらかいるとは思うが、大勢の改造人間がバッタバッタと倒されていく光景に違和感を覚える人もいるかもしれない。

「怪人って幹部クラスの強さなのに、束になって戦って負けるなんておかしいじゃん」

と思うだろう。

しかし登場する改造人間はいわゆる「再生怪人」。既にライダーによって倒された怪人に再生手術を施したもので、もとの体よりは性能がかなり落ちているという設定だ。

要するにやられても仕方がない。

テレビ版第11話においても、かつてライダーが倒した怪人が再生され、再びライダーに倒されている。ということはその時の怪人は、本作を含めると2度の再生手術を受け、2度もライダーに倒されているということになる。これはさすがにかわいそう。

 

次々と怪人が襲ってくる中、本郷と一文字は

「変身…!」

この力強い「変身」というセリフと、湧き上がる高揚、安心感は何だろうか。

思わずテレビの前でポーズをとる自分がいた。

 

ザンジオーを倒したダブルライダーは固く握手をする…。

ライダーの勝利を実感するとともに、仮面ライダー 本郷猛」の帰還を実感させる。改造人間としての苦しみに耐えながら「孤独」にショッカーと戦い続け、2号ライダーに日本を託しヨーロッパへと飛び立った本郷。

しかしもう一人じゃない!二人で、おやっさんや滝のような仲間たちと一緒に戦っていくのだ!

 

このような「これからは2人で戦っていく」という流れは、『シン・仮面ライダー』でも描写されていた。本郷のプラーナをマスクに残し、いつでも一文字と一緒にいる。お互いもう孤独じゃない。これからは2人で戦っていくんだ。

 

最後に

前述したとおり本作には、テレビ本編より先駆けた「1号の変身ポーズ」や新ビジュアルになる前の変身など、貴重なシーンが多く盛り込まれている。私は近所のゲオでレンタルした。こんな田舎のゲオにあるくらいなので、もっと大きな町の品ぞろえがいい店なら高確率でレンタルできるだろう。観たことがないライダーファンには、ぜひとも観てみてほしい。

 

カラースター、コメントなどよろしくお願いします。読者になってもらえればより幸いです。お付き合いありがとうございました。

お題「これまで生きてきて「死ぬかと思った」瞬間はありますか? A.クマに遭遇しました。

お題「これまで生きてきて「死ぬかと思った」瞬間はありますか?身体的なものでも精神的なものでも」

 

あれはマジで死ぬかと思いました。

 

僕の祖父母は農家です。僕も長年祖父母の農業を手伝い、今でも農業に携わる生活をしています。

祖父母の畑は数か所の地点にあり、その中の一か所で山中に畑があります。

 

それは春先時期の過ぎた柿の枝を切っているときでした。

僕は黙々と作業をしていました。僕の目の前には藪があります。するとそのやぶの中から、「ガサガサ」と音がしてきました。僕はギョッとして、少しづつその場から離れました。

すると藪の中から、「大きくて黒いもの」がモソモソと出てきました。

 

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はい。です。「あ、やべ。離れたときに一瞬背中見せたかもしれん…。」「しかもこいつ、春先だからめっちゃ腹空かしてんじゃね…?」と思い、

「あ、これ死ぬかも。」という思考に陥りました。

 

しかし人間とは面白いです。

本当の死の恐怖が目前に現れると、思考が麻痺して体が動かないのです。

しかし体が動かないことが功を奏しました。僕がピクリとも動かなかったこと、たまたま軽トラの荷台にいて、熊より自分が大きく見えていたことから、熊は襲ってきませんでした。

そのまま熊は去っていき、僕は何とか命拾いしました。

基本的にツキノワグマは人間から刺激しない限り襲ってきませんし、人間を食ったりはしませんから。

 

これを読んだ方は、山に行く際は熊対策をしっかりしていってくださいね。

僕の祖父母の家は、小屋を熊に破壊されたことがありますから。

 

以上、「死ぬかと思った」瞬間でした。

この映画を思い返そう 「永遠の0」

最近、映画「永遠の0」を久しぶりに観ました。

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2013年公開の映画なので、今年で10周年ですね。この映画は、僕が軍事の世界にのめり込んだきっかけでもあります。

2015年、僕が小学校3年生の夏に「金曜ロードSOW」の地上波初放送で観たのが始まりです。あの当時はただ単に、「登場する戦闘機がカッコいい」としか考えておらず、そのストーリーとか、戦争の悲惨さなんかは考えもせず見ていました。

まあ戦闘機でのめり込むのも無理はないですよね。まだ小学生だったし、この映画に登場する「零式艦上戦闘機」、ゼロ戦といったらわかりやすいでしょうか。このゼロ戦が結構リアルで、原寸大模型が制作されたほか、唯一現存するオリジナルエンジンで飛行可能な零戦からエンジン音が収録されたらしいですから。

そこから軍事の世界に足を踏み入れた小学生の僕は、10歳にして図書館の戦争関連の本を読み漁り、戦闘機や軍艦など海軍に関する知識を身に着け、周りの大人から怖がられるほどのミリオタになっていました。今は完全に陸軍派です。

そんな話はさておき、映画の概要を語っていきましょう。

あらすじ

司法試験に落ち浪人中の佐伯健太郎と、出版社に勤める姉の恵子は、祖母である大石松乃の葬儀からしばらくたったある日、祖父・賢一郎が自分たちの実の祖父ではないこと、そして血の繋がった本当の祖父の存在を知らされる。

本当の祖父の名は「宮部久蔵」。彼は太平洋戦争末期の終戦間際に、特攻で戦死した「日本海軍のパイロット」だったという。

健太郎と恵子は、新聞社主宰の終戦60周年記念プロジェクトで、特攻隊員であった祖父について調べていくことになる。戦友会などを通じて、祖父の関係者9人に取材を行うが、祖父について教えてもらったことのほとんどがこうだった。

「宮部は海軍一の臆病者」「帝国海軍の恥さらし」。宮部は戦場では戦いを避け、逃げ回ってばかりの役立たずだと。

祖父に関する否定的な情報から、次第に調査に意力を無くしていく健太郎だったが、今の健太郎と同じ26歳で戦死した宮部がどんな男だったのかを知りたいと母・清子から頼まれ、再び調査に乗り出す。

だが調査を進めるにつれて、宮部がただの臆病者ではないことを知った。かつての部下であった伊崎源治郎氏から聞かされたのは、宮部は戦闘機の操縦に関して超一流の腕前を持っていたということ。宮部が戦場で逃げてばかりだった理由は、「生まれたばかりの娘・清子に会うまで死ぬわけにはいかないから」。

愛する妻と娘のために、絶対に死ぬわけにはいかない。超一流の技術を持っていたにも関わらず、戦いを避け続け、臆病者と言われた祖父。しかし、そんな祖父が「なぜ特攻隊に志願したのか」という事実によって謎は深まっていく。

実は久蔵は、特攻出撃の際、自機が整備不良であることを悟り、これに搭乗すれば生還できるにも関わらず、その機を前途有為な学生パイロットに譲る。そのパイロットこそ、もう一人の祖父・賢一郎であった。

調査を続け判明した「祖父が特攻を選んだ理由」。それは未来ある若者が次々と特攻で死んでいく中、自分だけが生き残り続けることが許せなかったから。自分の命を守り続けるより、その命を未来ある若者に託すべきだったから。

 

国の為に命を捧げるのが当たり前と言われた時代。そこに生きた人々の生き様を記す、壮絶な物語であった。

 

キャスト

 

キャスト陣は錚々たる方々ですね。

三浦春馬さんの事はは非常に残念でした…。ご冥福をお祈りします。

 

当時小学生ながらに、元軍人の役を演じられた「橋爪功」さんや、「田中泯」さんの演技には感服しておりました。

 

最後に

「永遠の0」では、戦争を体験した元軍人が語り部となり、現代を生きる若者がそれを聞いて生き様を知っていくという展開となっています。

もうすぐ戦後80年という節目の年を迎えますが、戦争体験者の方々の高齢化が進み、当時の体験を語れる人間はほとんどいなくなっています。

その記憶を途絶えさせないために、若者が様々な活動を通して繋いでいくべきなのではないでしょうか。

ですが戦後と呼べる期間はもうすぐ終わってしまうのかもしれませんね。「今の日本は平和だ」「もう戦争はしないんだ」と言い張る人間が大多数いるようですが、それは所詮幻想に過ぎません。

この世に平和などというものは存在しない。強いて言うなら「平和のようなもの」。その幻想に縋って備えを怠るのは怠慢であります。我々日本人は、いかなる時にその幻想が壊れてもいいように、国家的精神の備えをするべきなのです。

 

お付き合いありがとうございました。コメントなどあればどうぞ。

幼女戦記 漫画第二話 感想

幼女戦記第一巻収録 第二話の感想です

 

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引用:「幼女戦記 (1)」東條チカ [角川コミックス・エース] - KADOKAWA

 

yamami-taii.hatenablog.com第一話の感想もどうぞ

第二話 詳細と感想

ノルデン動乱に遭遇したった一人で味方砲兵隊を守り抜いたターニャは、『銀翼突撃章』を授与され、帝国最年少の英雄となった。要はとんでもなくスゴイ勲章をもらったのである。

英雄となったターニャは、その功績故に最前線配置を覚悟したが、下った配属命令は以外にも『技術検証要員としての後方勤務』だった。『後方勤務』の一言に喜び舞い上がりそうなターニャだが、

「あからさまに喜んでは戦意低しと見なされ、評価が下がってしまう…。」と思い、

「エースは後方のお飾りになれということでしょうか⁈」と上官を威圧して見せた。

喜ぶターニャかわいい。

 

こういうところは前世エリートサラリーマンの名残と言いますか、抜かりがないのです。

しかし上官心の声、『何⁈帝国軍人として最前線を渇望しているのか⁈』はい勘違い

『彼女の戦意は一流の将兵のそれだ!幼子として対するのは失礼だ!』。この表情を見たターニャ、

『おぉ!やっと幼子を戦場へ出す罪悪感に目覚めてくれたのだな!」と心の声。いろいろ食い違ってる。

上官『デグレチャフは前線に戻りたがっていると上に伝えなければ…。』

ターニャ『デグレチャフを後方勤務にするよう上に伝えてくれるはずだ…。』

あれぇ…、、。

 

今後も他の上官や部下たちとこのような食い違いの会話が訪れます。

こんな感じで、ターニャは「うっかりさん」なんです。自分に有利に働くと思って取る行動が、ことごとく裏目に出てもはや笑いものですよ。

 

マッドサイエンティスト

結局後方勤務となることができたターニャ。その仕事は『新型演算宝珠のテスト』のための技術検証要員。

演算宝珠とは、魔導師が魔力を軍事転用するための装置である。この演算宝珠を使って魔導師は飛行したり、術式を介して魔力込めた弾丸を使用するのだ。

 

しかしこの新型、『めちゃくちゃ魔力を消費する上に、めちゃくちゃ暴発する。』

この新型を設計したのは『アーデルハイト・フォン・シューゲル』という男。別称『ドクトルシューゲル』。ターニャ曰くマッドサイエンティストらしい。

このマッドサイエンティスト、奴の面影を感じる。『このすば』でいろいろやらかしてるCV.チョーさんのあの男…。どっちもトンデモナイものばかり作るマッドだ。

 

とにかくターニャは、これが暴発しまくるせいで何度も死にかけた。「性能は確かにスゴイ」、理論上は。しかし」ドクトルはこれを認めないのだ。

『またかねデグレチャフ少尉!君が集中力を欠くからこうなるのだろう⁈』

ターニャ『私のほうがまたかと言いたいのですが⁈軍人の職責は欠陥機械のご機嫌取りではありません!』

『今欠陥といったのかね⁈』  

このやり取り面白いです現代人の職場でもあるのではないでしょうか。理性的な部下の話を聞かない頑固者上司。僕はまだ学生なのでよく知りませんが。

このままでは命がいくつあっても足りないと感じたターニャは、転属願いを出そうと決めたのだった。

 

転属願いを受けた上層部は、「新型演算宝珠を使用できるものがデグレチャフ少尉だけなこと」、「これ以上実験を続けることは予算と人員の無駄だ」ということで新型の実験を中止し、ターニャの転属を許可した……のだが…。

転属に喜んだのもつかの間、このマッドは最後の最後にすべての法則を無視した実験を命令した。しかもマッドは実験成功に確信を持っている。その根拠は「神のお導き。神を信ずれば成功する。」

これは間違いなく『存在X』の差し金だった。存在Xはマッドをに神の言葉を聞かせ、わざとターニャを危険な目に合わせる。目的はただ一つ、『追い詰められ、神にすがれ』ということ。『さあ共に神に祈ろう!』

ターニャは宝珠の安全装置を起動させようとするができない。このマッドが安全機構を抜いていた。暴発する!この魔力量ではここら一帯が吹き飛ぶ!

『謀ったな⁉存在Xううぅぅぅぅ‼』

神は信仰心のためにこのサラリーマン「ターニャ」を異世界へ送った。しかしターニャが屈しないので強硬策に出た。それが、呪い付きの演算宝珠「エレニウム九五式」を使わせること。この宝珠を使わなければ、この戦争で生き残れない。しかし宝珠を使う方法は一つしかない。『神への信仰をとなえること』。

この絶対的な状況を、存在Xは作り出したのだ。

 

『主の軌跡は偉大なり…。主を讃えよ。その誉れ高き名を…。』

実験は成功した。しかしターニャは皮肉にもその代償として「神への信仰」を唱えてしまった。

個人的にはここが第一巻で」一番面白いシーンだと思います。このシーンが今後の戦いに大きく関わってきますから。

あと全体的に絵柄がきれいでした。喜ぶターニャかわいかったっす。

読んでると自然に悠木碧さんの声に変換されます。結構原作に忠実です。

お題「最近、ほっこりした瞬間」

お題「最近、ほっこりした瞬間」

この素晴らしい世界に爆焔を! 第6話にて

主人公めぐみんが旅に出る前夜。いつものように一緒にご飯を食べ、一緒にお風呂に入り、一緒に寝る。めぐ民の姉らしさが垣間見えるシーン。

「こめっこ、何かあったら、すぐ周りの大人にいうのですよ?」

「うんわかった。」

「少し頼りないですが、いざとなったらぶっころりーにでも相談しなさい。だいたい毎日暇していますので。」

「うんわかった」

「寂しくなったら、ゆんゆんの家にでも行きなさい。きっと世話をしてくれます。というか、きっとあの子のほうが寂しそうにしていますので、たまには構ってあげてくださいね?」

「うんわかった」

「さすがは、賢く強い私の妹です…。」 眠ろうとするめぐみん。

こめっこが静かに擦り寄る。

「ねえちゃん、がんばってね。一番強くなってね。」

「わかりました。約束しましょう我が妹よ…、いつか最強の魔法使いと呼ばれるまでにになってやりますから…。」

「魔王を倒してきてね。」

「が、頑張ります…。」

 

「ねえちゃん…。」

「何ですか?」

「早く帰ってきてね…。」

 

早く帰ってきてねが尊すぎる。

我が弟にもこんな頃があったなと、すごくほっこりした瞬間でした。