お題「私の好きなコメディ映画」「帰ってきたヒトラー」がおすすめ
このお題に2016年公開の映画「帰ってきたヒトラー」を紹介します。
本作はティムール・ヴェルメシュが2012年に発表した風刺小説の映画化作品である。
歴史上の絶対の悪、「アドルフ・ヒトラー」が現代に甦るというセンシティブなテーマを扱ったこの作品は、ドイツで240万部を売り上げるベストセラーとなった、ちょいと危険な衝撃コメディである。
キャッチコピーは、「笑うな、危険」
あらすじ
1945年に自殺したヒトラーが、自殺した記憶を失った状態で目を覚ました。彼が目を覚ましたのはベルリンの市街地。なぜ自分がこんなところにいるのか、いったい何をしていたのかわからないまま、ヒトラーは戦争指導に戻るため「総統地下壕」へと戻ろうとする。『そうだ。今は戦争中だ。ソ連軍がベルリンを攻撃しているのだ。』とブツブツ考えながら歩く。
しかし何かがおかしい。『街の人々は私に見向きもしない。ドイツ第三帝国の総統であるこの私が。ここは確かにベルリンのはずだ。ベルリンは今敵の攻撃に晒されているというのに、この人々の落ち着きはなんだ。戦争はどうなったんだ。敵が来た時に何も残っていないよう全て破壊しろと命令したはずだ!ゲーリングはいったい何をしているんだ!ユダヤ人は一体何人残ってやがるんだ!うーん、けしからん!』
司令部に向かいたいヒトラー。しかし街の人間に道を尋ねても邪険に扱われる。私は総統だというのに。ヒトラーは一軒のキオスク(新聞屋)にたどり着く。新聞の日付を確認するとヒトラーは仰天した。そこには2014年と書いてあったのだ。ヒトラーは衝撃のあまり気を失った。
気が付くとキオスクの主人に介抱されていた。そこで主人はこんな感じのことを言う。
『あんた凄いなそのモノマネ!本物のヒトラーじゃないか!今なんかの撮影でもしてんの?』
主人はこのヒトラーを、ヒトラーのモノマネをしている駆け出しの芸人と勘違いしたのだ。勘違いしても仕方がないがこのヒトラー、本物である。
主人曰く、テレビ局に知り合いがいるから紹介してくれるそうだ。この主人の紹介でヒトラーはテレビ局に勤める(クビになった)青年・ザヴァツキと出会い、彼を通じてテレビの世界に踏み込む。
そして!勘違いが勘違いを生み、本物のヒトラーがヒトラーのモノマネ芸人としてデビューすることになるのだ!
コメディ番組に出演したヒトラーは、ヒトラーというセンシティブなテーマの芸人として警戒されるが、本物ならではの演説の力によって観客の歓声を浴びる!
テレビ、インターネット、YouTubeなど、あの当時なかったものを駆使して、再びドイツ国民の心を鷲掴みに!
ヒトラーと一般人の会話の間に発生する壮大な勘違いが、次から次へと大きな波乱を呼んでいく!
『総統閣下!YouTubeで100万再生です!』みたいな普通じゃ絶対聞かないセリフが飛び交うのも、「帰ってきたヒトラー」の面白みの一つです!
このヒトラー役の俳優 オリヴァー・マスッチ氏、かなり似てます。どこぞのネタ総統のようにはならなそうです。チクショウメェ‼
私は小説も読みました。ヒトラーについてある程度知っている人だけでなく、そこらの分野に詳しくない人でも、映画ならコメディとして楽しめること間違いなしです。
その危険な笑いでドイツに波乱をもたらした問題作※出版側が自虐で問題作と言っています。とくとご覧あれ。
ハイルヒトラー!✋