第二次世界大戦FPS ENLISTED(エンリステッド)をレポート
こんにちは、山海です。
今日は、私が2年ほどプレイしているFPSを紹介したいと思います。
ロシアのゲーム会社
Gaijin Entertainment 社によってリリースされた第二次世界大戦系FPS
ENLISTED(エンリステッド)
数年のクローズドベータテストを経て、2021年春に正式リリースされた、
数十人のプレイヤーが複数の兵士を率いて戦うゲームとなっています。
本日は、プレイ時間300時間超え、プレイステーションの本ゲーム達成度90%を超えているこの私が、戦場の雰囲気を大いに楽しめるENLISTEDをレポートしていきます!
このゲームは、プレイヤー一人一人が最大9人のAI兵士を率いる、「分隊システム」が大きな目玉であり、ゲームの主軸でもあります。
ENLISTEDは、第二次世界大戦の激戦となった戦場が忠実に再現されており、このジャンルに詳しい方なら度肝を抜かれる出来栄えとなっています!
現在実装されている戦場は、
ノルマンディーの戦い
モスクワの戦い
ベルリンの戦い
太平洋戦争
スターリングラードの戦い
チュニジアの戦い
これらの戦線が実装されています。しかしこれはあくまで戦線の話であって、そのパップ単体の話ではありません。
この一つの戦線に対し十数種類のマップが用意されており、そのマップ一つ一つに配置されているギミックや、そのマップに広さ故にプレイヤーたちが繰り広げる戦術的な戦いが、歴史上に発生した戦闘をリアルに再現してくれます。
ENLISTEDはゲーム性がよく似ているバトルフィールドVと比較されることが多いので、ここからはバトルフィールドとの比較を交えながら解説していこうと思います。
登場する兵器も種類豊富で、ライフルやマシンガンはもちろんのこと、戦車、航空機も多数実装されています。
さらにリアルなことがありまして。先ほど私は、複数の戦線があると前述しました。この戦線というのは、それぞれ発生した年や地域、季節も違いますので、それによって各軍が使用する兵器もその戦線によって異なっているという仕様となっています。
例えば、ドイツ軍が多くの戦場で使用している軽機関銃「MG42」は、ノルマンディーやスターリングラードなどにはもちろん実装されています。
しかし、モスクワの戦いでは課金装備である「初期型のMG42」しか実装されていません。なぜならモスクワの戦いは、1941年の冬に発生した戦いであり、この時はまだMG42は正式に生産されていないので通常のものは実装されていないのです。
なお、チュニジアの戦いはモスクワよりも後の戦いであり、そのころにはMG42は開発されていますがチュニジアは主にイタリア軍の担当なので、優先度が低く配備されていなかったという背景も再現されています。
このような仕様が吉と出るか凶と出るかはその時次第ですが、歴史に忠実でリアルな作り込みなのは間違いありません。
その武器一つ一つも精巧なクオリティで作り込まれており、その銃声や発砲時の反動なども実物に合わせていると思われます。
戦車の解説に移ります。戦車も銃同様、その戦線によって実装されている車両が異なっています。ENLISTEDのゲームシステムにおいて戦車は、バトルフィールドのような三人称視点やHP制での撃破判定ではありません。
操作性は歩兵を操作するのと同様の一人称視点。
戦車は基本的に複数人の搭乗員によって操作され、初期段階では3人操作。レベルが上がれば車長、操縦手、砲手、機関銃手、通信手の最大5人で操縦します。操縦は基本的に車長を操作します。車長は全ての搭乗員に指示を出す役割であり、それによって移動、攻撃、状況把握などを一括に行える立ち位置にいるからです。そこから操作を切り替えることも可能であり、攻撃に集中したいときには砲撃手を、足場が悪いなどで移動に専念したいなどなら操縦手に切り替えを行います。※操縦手の役割は砲撃手からでも行えるためほとんど使わない。
撃破判定はHPではなく、攻撃を受け重要な場所が損傷する。または社内の搭乗員が死んで行動不能になる場合となっています。バトルフィールドでは乗り物を操縦する際、HP0になったら死にます。しかし実際の戦場にHPなんてものは無い。後ろから撃たれればエンジンが故障し移動が不可能に、砲塔が破壊されれば射撃不能に、弾薬庫に敵弾が直撃すれば一撃で爆散するなど、損傷個所によってダメージが異なりそれが致命傷になったりします。実際の戦車の戦いもこんな感じです。
また、敵弾が貫通すればそこにいる搭乗員はもちろん死にます。一番死にやすいのが車長なのですが、例えば車長や砲撃手、操縦手が死ねば他の搭乗員がその席を交代することができます。さらには損傷を受けた場合、外に出て修理をしなくてはなりません。しかし修理をしても無駄な場合、戦車を放棄して歩兵として戦うという手段もあります。
もちろん戦車には装甲がありますので、敵弾を弾くこともできます。そこで戦車が取る動きは、敵戦車に対して斜めの角度を取ること。そうすれば敵弾を弾きやすくなります。ゲームだけの話じゃなくて、実際にそうです。
このように、だいぶ現実味のある戦いが行われるということです。
航空機の話に移りましょう。
航空機も戦車と似たような感じで、コックピットからの一人称視点。損傷個所やパイロットの死亡による撃墜判定となります。
航空機の種類もかなり豊富で、ジャンル分けすると戦闘機、戦術爆撃機、戦闘爆撃機などがあります。戦闘機は敵の航空機が出た際に撃墜し、空の安全を確保する。戦術爆撃機(術爆)は主にロケット弾などを使用し、地上の敵歩兵を攻撃して味方を援護する。戦闘爆撃機(闘爆)は重量の爆弾を使用し、敵の戦車を破壊して味方を支援する。
このようにジャンルによってさまざまな役割があり、お互いの良し悪しを補いながら、戦闘を有利に進めていくための兵器です。
これらの歩兵武器、戦車などの装甲戦力、航空機の支援などが合わさることで、戦闘を有利に進め、より本物に近い雰囲気を味わうことができます。
歴史的背景が紛れている戦場
前述したとおり、ENLISTEDのマップは実際にそこで行われた戦闘を、その戦場の形を忠実に再現していて、歴史的な要素が紛れこんでいます。私も最初に要素を知ったときは驚きました。
特に凄いのが、ベルリンの戦いにおける「国会議事堂とその周辺の戦い」です。
つまりドイツ帝国最後の戦いの現場なわけですが、このマップ、建物の縮尺がほぼそのままだったり、細かな物体の配置、国会や庁舎などの施設の再現度が半端なく高いです。
国会議事堂は教科書にも載るこの写真
兵士が旗を掲げるこの建物がドイツの国会議事堂です。この写真がベルリン陥落の象徴となるのですが、この国会もすごく細かく再現されています。
国会の前の通りには「ブランデンブルク門」があり、門の周辺は痛々しく損傷しています。
その他にはアメリカ大使館、宣伝大臣ゲッベルスの邸宅などでの、現実でも起こった戦闘を行えるのですが、何より凄いのが「総統官邸」です。総統官邸はその名の通りヒトラーの仕事場なわけですが、まさかのヒトラーの執務室があります。
そして、総統官邸の外にはヒトラーがベルリン戦で司令部としていた「総統地下壕」の入り口があり、そこには驚くべきものがあります。
それがこちら
画質酷くてすみませんw
ここは総統官邸の外、総統地下壕の入り口前なんですが、画面中央の穴に注目してください。穴の横にはガソリン缶がいくつかあって、穴の中で何かを焼いたように見えます。実はここ、ヒトラーの火葬場なんです。
ヒトラーはベルリンの戦い終盤、地下壕で妻と共に自殺しました。その時、自分の遺体が敵の手に渡らぬよう、部下に自分と妻の遺体を焼かせました。
要するにここでは、ヒトラー夫妻の火葬をした後の状況を再現しているわけです。
え?再現度凄くないですか?恐ろしいくらいですよ。
これは私が史実再現の例として、一部を挙げたに過ぎません。その他の戦線でも、同様に史実の戦場がほぼ完ぺきに再現されているわけです。
ノルマンディーの戦いなんてマジで映画「プライベートライアン」の再現みたいな感じです。
あの恐ろしい銃撃の中、強襲上陸をする米軍の視点はヤバい。
太平洋戦争ではガダルカナル島がマップとして登場します。日本軍は突撃する際、「バンザーーい!」と叫ぶんです。ガダルカナルでは史実だと日本軍は全滅していますが、意外とこのゲームでは強いです。
まとめると、ENLISTEDは自分自身がその戦いに参加した兵士の一人になれる。歴史を左右した戦いを追体験できる。ミリオタだけでなく、ゲームは雰囲気を楽しみたいという方や歴史オタクの方にもうってつけのゲームです。
また、このゲームはマルチプレイにも対応していまして、最大4人のチームを組んで戦うことができます。私もよくネッ友と遊びますが、ボイスチャットで連携を取りながらのプレイはめちゃくちゃ楽しいです。このゲームはプレイヤー個人のスキルより戦術性や攻め方、守り方が重要になってくるので、仲間と連携を取っているチームはかなり有利です。
ファミ通さんのYouTubeで、軍事専門家とENLISTEDを紹介する動画があります。専門家の視点から見るENLISTEDは僕の説明以上にリアルに感じること間違いありません。
全3回の動画があるので、ぜひご覧ください。
さらにENLISTEDでは近々、大型アップデートが予告されています。内容的に初心者が参入しやすくなるものと思われますので、この機会にぜひダウンロードしてはいかがでしょう。
このあたりで締めておきます。ありがとうございました。